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なかがわ“アマゾン”水遊園 [水族館インプレッション]

自分を取り巻く環境、恥ずかしながら経済的な部分の悪化が特に酷く、愛車を手放したのが2年前。
乗ることも少なくなっていたし、無くても何とかなるだろうという判断だったのだけど、時々、“ああ、クルマがあれば”と思うことがある。
そう、水族館に行こうと思った時こそ、そんな不便さを感じる瞬間だ。
行きたいと思った時に行けなかったり、クルマでなければ不便な場所に行く時などは、とりわけ強くそう思う。
そういう意味で、行きたいのに、なかなか行けなかったのがなかがわ水遊園だ。
でも、前々からレンタカーを予約するなど準備を進めていたお陰で、友人と一緒に行くことができた。水遊園に行ったことがない(あのアマゾン水槽を見たことがない)人に、あの素晴らしさを見せることができたので、それはそれでよかったのかなぁ、とも思う。

なかがわ水遊園に行ったのは、3年半ぶり。その当時は2台も持っていたというのに(泣)
久しぶりに行ったものだから、高速からの道が新しくなっていて、少し迷ったりしたけど、バックヤードツアーに参加したり、スタッフの人に話を聞かせてもらったりと、濃密に楽んできた。

久しぶりに行って思ったこと。
こんなに綺麗だったっけ? と、前菜? の那珂川の水槽の綺麗さに見とれた。
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メインディッシュのアマゾン水槽に早く進みたいけれど、もう少し眺めていたくなる、そんな感じだろうか。
後ろ髪を引かれつつも、意を決して目的のアマゾン水槽まで行ってみると、トンネル水槽の周辺の個水槽もアマゾンにまつわる展示へと変更されており、後半部分の展示はより“アマゾン感”を増していた。やっぱり、こうじゃなくちゃいけないよね!! これだけ濃厚に“アマゾン感”を味わえる水族館はどこにもないのだし。
トンネル水槽も、メンバーがオレの記憶にあったものとは多少入れ替わっていたけれど、相変わらず素晴らしかった。
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大きなピラルクー4匹が泳ぐ鼻先を、小さなテトラ類やセベラムが群れ泳ぎ、水底には大型ナマズや淡水エイが行き交っている。
捕食者、被捕食者が当たり前のように共存する光景。まさしく凝縮されたアマゾンである。
それを堪能していたら、スタッフ氏が声をかけてくれたので、これ幸いと同行の友人たちを放ったらかして、聞きたいことを色々と。
話を聞かせてくれたスタッフ氏も、たっぷりと付き合ってくれたので、ありがたい限り。

前々から不思議に思っていたこと。
これだけナマズやらピラルクーやらがいる水槽で、どうして小魚が食べられてしまわないのか。
その答えはすごく興味深いものだった。平常心の(普通にしている)魚は、餌と見なされないらしく、襲われないのだそうだ。
例えば、まったく同じ魚でも、水槽から取り上げて、捕食魚の前に放り投げてみたりすれば、多分、襲われるだろう、とのこと。また、同じ種類の魚でも、新しく導入したりして、パニックを起こしたような(いつもと違う)泳ぎをしたりすると、それが途端に捕食者を刺激し、捕食の対象として追い回されることになるのだという。
だから、新しい魚を水槽に導入する際は、新しく入る魚をどれだけ普通の状態で入れられるかがポイントになるのだそうだ。
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レポリナスやプロキロダス、エクソドンなど、飼っていると嫌らしい連中も混泳しているが、他の魚を攻撃したり、舐めたりすることもないらしい。眺めていても、時々、同種、他種で威嚇したり、追い掛け合ったりすることもあったが、それから攻撃に転じることはなかった。また、スケールイーターのエクソドンも、弱った個体などがいれば鱗を喰うこともするらしいが、それもそれが原因で死んでしまうほどはやらないらしい。
きっと、生息地ではそんな風にして、同じ環境で生きているんだろうね。きっと水槽という特殊な環境に入れることで、性質のバランスが崩れるというのか、一部分だけが突出してしまい、やけに攻撃的になったり、悪い部分ばかりが強調されてしまうようになるのかも? みたいに思った。
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それにしても、あの水槽の中には、本当に自然があるみたいだ。
大小様々なカラシンとシクリッドが泳いでいるだけでなく、水底に目をやれば、コリドラスたちが砂をついばんでいるのが見える。その周りには大きな淡水エイがいたりするのだけど、やはり平和な混泳が成り立っている。
インペリアルゼブラなど小さなプレコも入っているらしいが、流れの速い所に定住しているなど、それぞれの魚が、水槽内で自分に快適な場所を見つけ、それぞれの生活を送っているのだ。隠れているそれらの魚を見つけるのはきわめて困難だが、掃除などで水位を下げると、どこからか姿を現し“こんなに綺麗になっていたんだ!!”と飼育スタッフ氏を驚かせるらしい。
そんな小さな生態系では、勝手に繁殖する魚も数多くおり、その中にはアドニスプレコもいたりする!!

家庭にある水槽では絶対にあり得ない混泳は、その魚の知らない一面も見せてくれる。
アマゾン水槽にはエンゼルフィッシュも入っているのだけど、餌のオキアミを投げると、それに向かって勢いよく突っ込んでくる。
もちろん、セベラムやミレウスも集まってくるし、ピラニアたちもその周辺で群れをなす。
そんなメンバーの中ではいかにも弱そうなエンゼルが、競り負けることなく“そんな大きいの食べられるの?”と心配になるくらいの大きさのオキアミに食い付き、飲み込んでいく。エンゼルを取り囲むように、ピラニアが集まってきても、それに臆することなく、ピラニアたちとオキアミを争っていた。
エンゼル、とりわけワイルドものの気の強さは、こういう環境の中で磨かれてきたものなんだろうなぁ。
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飼育スタッフ氏の話を聞き、それを踏まえながら水槽を見る。
目の前では魚たちが現地さながらの暮らしぶりを見せてくれている。
きっと、まだまだ見られていない魚が沢山潜んでいるはず。
そう考えると、この水槽の中に入ってしまいたい!! そんな思いがどんどん強まる。
きっとここでなら、1日中でも水槽の中にいられそうな気がする。
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