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しまね海洋館アクアス(島根) [水族館インプレッション]

宮島水族館の翌日は、島根のアクアスへ。
アクアスがある浜田は、広島駅から高速バスで1時間半ほどで行けるのだ。
出雲空港から出雲市駅を経て、鉄道で行くこともできるけど、バスの本数も多いので、広島から行く方が利便性が高いようだ。

浜田の駅からは路線バスか鉄道(アクアスから10分くらいの所に駅があるらしい)。
オレが浜田駅に到着したのは朝の9時。駅のロッカーに荷物を入れて、目の前のバス停で時間を確認すると、少し前に出たばかり。
バスの本数は多くないし、アクアスは既に開館してる時間。仕方なく!? 目の前にいたタクシーに乗ってしまった。
浜田駅からアクアスまでのタクシー代は約2500円。時間にして10分くらい。
一方、広島-浜田間の高速バスが2950円。何だかものすごく損した気分…

タクシーに乗って浜田駅から10分ほど走ると、視界が開け、左手に日本海が見えるようになるのと前後して、クルマの行く先に、巨大な角のようなものが見えた。
“何だありゃ!?”と、それが何かは分からなかったけれど、そこにアクアスがあるんだということはすぐに分かった。
思った通り、タクシーはその角に向かって走り、そこまで来ると反対方向へと曲がった。
道を挟んで角と向かい合ってそびえ立つ、赤い屋根が乗った巨大な建物がアクアスだった。
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コンクリート打ちっ放しの建物というのは無機質な感じがするものだけど、その圧倒的な質量も手伝って、何だか基地か要塞のような雰囲気。どこかが開いて飛行機やら、戦車なんかが飛び出てきそう。あるいは、建物自体が巨大なロボットか何かに変形しそうな感じ!?
その質量だけでなく、端々までしっかりお金がかかっていそうなとても贅沢な作りにも驚かされる。入館する前から“こりゃ、スゲェぞ!!”

入館するとすぐに、吹き抜けになった明るいフロアにある島根の磯水槽が出迎えてくれる。
IMG_4494.jpg
上部がオープンになったその水槽には、アクアス周辺で見られる魚たちがひしめいており、高さのない半水面の水槽ながら、かなりの見応え。
魚も綺麗だし、島根の海の豊かさをイメージできるような、とても綺麗な水槽だった。
だけど、水槽だけでなく、水槽の周辺も明るいので、映り込みが激しく、写真撮影向きではないんだけど。

そこから先は、暗い通路に水槽が並ぶ水族館らしいフロア。
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でも、入館前に感じた贅沢さはここでも感じられた。まず、通路がものすごく広い。どこよりも広いと思ってた琵琶湖博物館の観覧通路と同じくらいありそう。
そしてそこにある水槽も、ひとつひとつが結構大きくて、それぞれじっくりと覗き込みたくなるような水槽に綺麗に作り込まれている。
中身はアクアスが面した日本海がテーマになっていて、魚のラインアップはやや北寄り?
でも、島根の県魚であるトビウオが常設展示されていたり、順路最初の磯の水槽からの流れで、島根の海を想像するには十分なラインナップ。
あと欲しいものがあるとすれば、浜田の名産とされているアカムツ(ノドグロ)くらい?アカムツは余所の水族館で見たことがあるけれど、浜田のノドグロといえば、全国的にも有名なのだし、浜田の水族館では是非、見たい。もちろん、アクアスとしてもそれはよく分かっていることのようで、オレが行った時にはいなかったものの、見られる時もあるとか。アカムツも飼うのが難しいらしく、常設展示は困難なようだ。

日本海の展示の後に続くのが、神話の海と名付けられたサメが沢山入った大水槽。
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個人的に今回の遠征の最大の目的と言ってもいいくらい、見てみたかった水槽だ。
アクアスがある島根は数々の神話の舞台とされている所。このサメの水槽も因幡の白ウサギの話に因んだもの。つまり、ちゃんと島根の海の展示というワケだ。

サメ水槽を経て、上階の3Fへと上がると、これまた立派なサンゴ礁水槽が。
3Fは島根の海を離れ、南国の海の展示となっている。
最初のサンゴ礁水槽以外は、特別大きな水槽もないんだけど、明るく綺麗な水槽が並ぶ。
サンゴ礁の大水槽は、サンゴ礁の水槽にしては少々暗いんだけど、3Fにあるとは思えない深さのある立派な水槽は、やはり贅沢な作りのアクアスならではと言ったところだろうか。こんな大きな水槽がここで出てくるとは思っていなかったから、ちょっと得した気分になれる。

そのまま順路を進むと、今度は08年に追加オープンしたペンギン館へと続く。
詳細は以降のブログに続けるが、これまた贅沢かつ素晴らしいペンギン展示施設。
見られるのは日本の水族館では標準的な4種類だけながら、ペンギンとの適度な距離感、様々な角度から見られることや、圧倒的なスピードを目の当たりにできるだけのプールなど、ペンギン好きなら1日中でも過ごせそうな魅力的な施設だった。

入館してペンギン館を見終えた時点で、かなりお腹いっぱいになってる感じではあるんだけど、贅沢な展示はまだまだ続く。
そう、全国的な知名度を誇るシロイルカは、まだ1度も登場していないのだ。
ペンギン館を出て順路通りに進むと、隣にあるこれまた巨大なコンクリート造りの建物へと導かれる。そここそがアクアス最新施設であるシロイルカプールだ。
建物へと入館すると、目の前には映画館のスクリーンよろしく巨大な水槽が広がり、2頭の大きなオス個体が悠々と泳ぎ回っている。その隣には、アクアス産まれの仔とその母親が暮らしているプールが見える。
驚いたのは、このシロイルカのプールがある建物は、そのためだけに存在していること。1Fのプール以外に観覧場所はなく、2Fに上がるとプールの上部が、その上の屋上は展望台になっていた。
展望台からは巨大なアクアスの全貌と、日本海が見渡せるのだけど、オレが行った日は天気はそこそこながら、風が強く、そこに長時間いるのはちょっとキビしいコンディションだったので、そこで景色を堪能したのはホンの一瞬だったのだけど。
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これだけ巨大で贅沢な水族館ながら、イルカショーやアシカショーのスタジアムはなく、ショーやパフォーマンスの類は、展示プールでそのまま行われるアシカショーと、シロイルカのパフォーマンスくらい。そういう意味ではエンターテイメント性は少ないと言えるのかも知れないけど、濃厚な力強い展示がこれだけ揃っていれば、ショーがなくても十分お腹いっぱいになれる。何しろ、普通の水族館2つか3つ分くらいの規模、ボリュームがあるから、普通に見て回るだけでも結構時間がかかるくらいだからね。
開館から閉館までいても、時間を持て余すことなくしっかり楽しめる。
行ってきたばかりだが、また行きたいと思う水族館だった。
しかし、惜しむらくはその遠さ。東京からだとどう行っても遠い!!
でも、もし、広島や島根に行く機会があるなら、是非、足を運んでみて欲しいと思う。
もちろん、わざわざ行くのもアリ!! その価値はちゃんとある。
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コメント 4

minto

あら、タクシーに乗っちゃったんですね(笑)

私は浜田駅そばのホテルに泊まったから、バスの時間にあわせて、ホテルを出たんです。

わぁ!シロイルカめっちゃいい表情(^^)v

by minto (2011-12-11 21:42) 

pomu.

そうなんですよね
なんか遠いんですよね……
自分の車で行こうとしても、公共の交通機関で行こうとしても
ちょっぴり不便ですねぇ
やたらめったらな道路づくりには反対ですが、島根県と和歌山県には高速道路を切望しております~

シロイルカもペンギンも魅力的ですが
ここはやっぱりサメの水槽を見てみたいです♪
by pomu. (2011-12-13 11:25) 

ミストラル

>minちゃん

タクシー乗っちゃった。
早く行きたかったし。でも、お金払う時、バス待てばよかったかなぁ
って、すごく思いました(笑)

アクアスのシロイルカたちは、オス以外は愛想がいいですよね。
minちゃんが行った時には寄ってこなかった?
by ミストラル (2011-12-17 00:40) 

ミストラル

>pomuさん

広島から行ったし、バスの中では眠っていたので、さほど遠い感じはしなかったのですが、もう1回行くとなると、やはりその遠さにメゲさせられます。

島根には高速は多分、いっぱいあるんだと思います。
でも、そこまで運転していくのがなぁ…
でも、遠くまで行ったということで、展示を見る目が貪欲になりますよ、きっと。
by ミストラル (2011-12-17 00:43) 

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