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おたる水族館 海獣公園の話・その2 アザラシ編 [鰭脚類]

これまで、様々な水族館や動物園でアザラシを見てきたけれど、それが魅力的だと思ったことは正直、あまりなかった。
だって、大抵は同じ姿勢のまま水中を右から左に行ったり来たりしているだけ。さもなければ陸上で寝ているかのどちらか。アザラシが大好きなら、それでも楽しいのかも知れないけど、特別な思い入れのないオレからすると、やっぱりそれでは楽しくないのである。

しかし、おたる水族館のアザラシは違った。
他の水族館では、アザラシ水槽の前を素通りしてしまうようなオレが、アザラシたちに心をときめかせ、その可愛さにとろけ、すっかり楽しい気分にさせられてしまったと言えば、その凄さが伝わるだろうか? 海獣公園に半日もいれば、誰でもきっとアザラシ好きになってしまうことだろう。

まず、海獣公園のアザラシたちは寝てない。
プールに観客が近づくと、それこそ目の色を変えて集まってくる。
とは言え、それは観客のことが大好きだからでも、サービス精神が旺盛だからでもなく、単に餌が欲しいから。
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ひとつ前のブログでも書いたように、海獣公園ではバケツに入った魚が売られていて、アザラシやトドにあげることができる。
つまり、アザラシやトドからすると、観客=魚というワケなのだ。
そのため、バケツを持っていようがいまいが、プールに人が近づくと、とりあえずそこに集まってきて、一斉にこちらを見上げてくる。例え餌が目当てだとしても、最初の内は動物が自分を見て、寄ってきてくれるだけで嬉しいものだ。しかもそれが何頭もいるワケだからね。

バケツを持っていなければ、集まったアザラシたちもすぐに解散してしまうのだけど、魚入りのバケツを持っているのに、与えることなく眺めていたりすると、今度は催促が始まる。その方法も1頭1頭のオリジナル。
手を振るもの、横になって体をペチペチ叩くもの、声を出して唸るものなど、実に様々。
ゼニガタアザラシは声を出さず、手を振ったりするものが多く、唸るなど声を出すのはゴマフアザラシだけだそうだ。
メインのプールは大きな個体が多く、餌を投げると大きなアザラシたちがそれに目がけて飛びつくという迫力のシーンが見られるが、今年保護された小さい子がいる陸側のプールだと、まだ小さく可愛らしい子供アザラシがその潤んだ大きな瞳でこちらを見つめてくる。もうそれだけで“魚くらいあげちゃう!!” って感じになる(笑)
ひょっとして、それも確信犯的にやってるんだろうか?
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そうやって寄ってきたアザラシを見てると、やはり自分好みの顔をした個体と、そうでないものが分かってくる。どうせなら、お気に入りの子に餌をあげたくなるんだけど、その1頭だけにあげるのが、これまたかなり難しい。
まぁ、あれだけアザラシがいると、餌をあげるだけでも、いろいろ楽しめるってことだ。

外のプールにいるアザラシ以上に可愛いのが、屋内のプールにいるクラカケアザラシだ。
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クラカケアザラシはおたる水族館でしか見られない珍しい種類。その名前の由来ともなった特徴的な体色、模様は、考えていた以上に“特別なものを見てる感”があった。
普通ならそこで、すごいなぁ、くらいで終わってしまうのだけど、ここにいるクラカケアザラシは、それだけじゃなかった。屋内のプールに3頭のメスが飼われているのだけど、その中のクララという子がそれはもう、メチャクチャ可愛い。

観客の方を見るだけでなく、ガラス越しについてきたり、かざした手に反応を見せてくれたりと、アザラシらしからぬ愛想のよさ。しかも、性格だけでなく、顔もものすごく可愛いいので、見てるだけで幸せになってくるくらい(笑)

ここにしかいない珍しいアザラシ。愛想のよさなんて期待してなかったのに、その子はメチャクチャ愛想がいい。しかも顔がものすごく可愛い。
つまり、こういうことだ。
TVでしか見たことなかったメチャクチャ可愛いアイドルだか女優だかが目の前にいる。
感じが悪いと想像していたその人がすごく親切にしてくれた、みたいな感じ?
それまでファンじゃなかったとしても、好きになっちゃうでしょ!?

驚きの可愛さは、クラカケアザラシの隣のプールにいるワモンアザラシもそう。
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オレの記憶の中には可愛い個体がいないため、オレの中では不細工なイメージが定着していた種類だったんだけど、おたる水族館のブログや、写真集で見た水族館産まれのルルというメスは、まるで心を突き刺されるような強烈な可愛さ。こんな可愛いワモンアザラシもいるんだなぁと思ったのと同時に、実物に合うのが楽しみな1頭だった。
そのルルも大きくなって、今ではすっかり大人の色になってるんだけど、その強烈な可愛さは今でも健在。目が合ったりすると、“あっ、ルルたんがこっち見た♪” 
ふと我に返った時、“ルルたん”とか言ってる自分に寒くなってしまうのだけど、アザラシが特別好きでもないオッサンでもそうなってしまうのだ。あの視線には我を忘れさせるほどの破壊力がある。きっと、真っ白な毛に包まれた子供時代だったなら、きっと数秒で頭がおかしくなってしまったことだろう。

ルルたんも殺人的な可愛さなのだけど、同じプールにいるミントという子も超可愛い。
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頭のてっぺんに傷があって、円形脱毛症みたいになってるんだけど、顔自体はこちらもすごく可愛い!! こちらはまだ3歳の若い個体だから、好奇心が強く、観客はもちろん、カメラとか色んなものに興味を示し、仕草がいちいち可愛い。

クラカケアザラシとワモンアザラシは室内のプールにいるため、魚をあげることはできないのが残念に思ったのだけど、あの顔で見られてしまうと、財布の中身をすべてアザラシの餌につぎ込んでしまいそうなので、あげられない方がいいのかも(笑)

ショーも見たい。水族館にも戻りたいと思いつつも、この3頭の前から離れがたくて、結局、オレが見たショーは初回以外、全部途中からになってしまったほどだ。
写真だとあまり可愛くないって?
それは単にオレの写真のウデの問題。是非、おたる水族館に行って、その殺人的可愛さを確かめてみて欲しい。オレが言ってることがウソや大袈裟でないことを納得してもらえるはずだ。

さもなければ、写真集「おたる水族館のいきものたち」(2011 6/15ブログ参照)、その作者であり、おたる水族館のトレーナーでもある神前さんのブログ(http://sensuibaka.exblog.jp/)を見れば、その可愛さをよりリアルに感じられると思う。
オレは写真集やブログを見てから水族館に行ったから、「あっ、この子、知ってる!!」とか「あー!!、これがあの写真集に出てた子かぁ!!」と、ミーハー的な楽しみ方ができる。
ここで予習? してから行くと、より楽しめると思うのでオススメだ。
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コメント 2

spiranthes

かわいらしいですね。
ひげのあたりとか好きです。
by spiranthes (2011-10-24 07:19) 

ミストラル

>spiranthesさん

ようこそ。
コメントをありがとうございました。

おたる水族館のアザラシたちはたまらなく可愛いですよ。
ひげが好きですか?
もっと沢山ひげがあるアゴヒゲアザラシも載せておけばよかったかな!?
by ミストラル (2011-10-25 09:26) 

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