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エノスイの気になる魚 8月後半編・その2 [エイ]

以前に比べれば行く回数は減ったけれど、それでも年に数回は絶対に行ってるエノスイ。
そのお陰で、エノスイで産まれたものや、入館時に小さかった個体の成長をリアルタイムで見続けることができる楽しさがある。
もっともそれはどこの水族館でも味わえる楽しみでもあるんだけど。

ひとつ前のブログに登場させたツチホゼリはまさにそれ。
大きく成長し、大水槽に移動した今も変わらぬ元気な姿を見せてくれると、自分の魚でもないのにちょっと嬉しくなる。
エノスイでそんな気分にさせてくれる魚はほかにもいる。
大水槽のシノノメサカタザメだ。
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3年前の年末にやってきた時には、ビックリするほど小さかったのに、今では1mを超える立派なサイズに成長。1匹だけになってしまった今でも、ちゃんと“この水槽にシノノメあり!!”という存在感を放つくらいにはなってる。

この個体のお陰で、生まれたての個体の色、柄。そしてその変化を見て、知ることができた。今はもうかなりオトナ色になっているが、まだ若いせいか、白い雲状模様(の数)が多く、色鮮やか。以前いた綺麗なオス個体を思い起こさせる。
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大きくなったとは言え、まだフルサイズから考えれば半分くらいの大きさしかないので、これから先の成長も楽しみな1匹だ。
もちろん現在も成長の最中にあり、食欲も旺盛な様子。オレが行った日も、ダイバーから大きなカニを手渡しされ、見てる目の前で2匹を食べた。食事の度に大きなストレスを感じてた抜歯したてのその時のオレには、甲羅ごとバリバリいく爽快なその食事シーンに、つくづくサメ・エイ類の歯(のシステム)が羨ましく見えた(笑)

そういえばツマグロの成長ぶりにも驚かされた。
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産まれてすぐくらいのタイミングでこのブログでも話題にしたが、昨年産まれ仔たちが、すっかり大人っぽくなってた。
エイと違い、サメは産まれた瞬間から“サメらしい”。顔つきも泳ぎも、ちゃんとサメとして完成されてる。でも、大人と比べると体つきがヒョロッとしてたり、色が薄かったりと、やはり幼魚ならではの弱々しさもある。
それでも、写真で見せられれば、それが小さな幼魚だということはなかなか分かりにくかったりするのだけど。

サンゴの水槽の水面付近をいつも回遊してる2匹、特に大きめの方の個体が著しいが、幼魚ならではのヒョロッとした感じは消え失せ、すっかりメジロザメらしいマッチョな体躯に。
生まれたての頃には、周りの小魚たちのすぐ近くを泳いでも、慌てずに逃げる、みたいな感じだったのに、今ではちゃんと、急いで逃げるみたいになってた。
きっと、捕食性のサメならではの緊張感みたいなものも醸し出すようになったのだろうね。
ツチホゼリと同じく、もう少し大きくなれば、隣のサメ水槽へと移動になってしまうのだろうから、明るい水槽でその姿を楽しめるのもそう長くはないはず。
嬉しいような、寂しいような…
でもまぁ、産まれてから今のサイズになるまでの時間や過程を見ることができたのは、オレにとっても何かしらの財産になっているはずなのだ。
そんな意味では、この2匹と、エノスイに感謝しなくちゃだな。
また次の仔たちが産まれるといいのだけどねぇ。

仔ツマグロが泳ぐ水槽には、1匹、小さなコバンザメが入っていて、ツマグロとあまり変わらない大きさなのに、いつもぶら下がって、それも小さい方の個体にくっついてる。
いつもくっついてたのに、オレが行った日はどうしたワケかツマグロから離れ、水槽左端のアクリル面に貼り付いていた。
だけど、泳いでくれるサメと違って、動かないアクリルでは落ち着かないのか、定期的に上の方へと泳いでいき、一瞬静止した後、反転してアクリルに貼り付き、くっついたまま元の位置に滑り降りてくる、みたいなことを繰り返していた。
まるでポーズを決めるかのように静止するんだけど、その時のフォルムが綺麗で、意外なものを見たような、ちょっとした驚きだった。
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他者にくっつくのに都合がいい平らな背面、その状態で効率的に餌が食べられる突出した下あごなど、理に適った体つきに感心させられると同時に、やけに大きな胸ビレがちょっとした翼のようで、コバンザメってこんな綺麗な形をしていたんだなぁって。
でも、ずっと眺めてたら、細長いメダカのようにも見えてきたり…(笑)

水族館でコバンザメというと、ジンベエザメなどの巨大魚がいる水槽では、それにくっついているのを見ることができるが、泳ぎ回るワケでもないのにたっぷりの餌にありつけるお陰で、お腹がはち切れんばかりの醜い状態になっていたり、小さな水槽にいるものでは壁面などに貼り付いて動かなかったりと、魅力的に感じることのない魚だったりする。
だからこその驚きだったのだ。

エノスイのコバンザメと言えば余談ながら、大水槽にいる大きな個体もちょっと変わっていて? 誰にもくっつくことなくいつも泳いでいる。
コバンザメとしてはフルサイズ級の大きさがあり、同じ水槽にいるホシエイやシノノメではくっつく相手として不足だからなのか、いつも変わらない場所で、水流に乗っている。そんな泳ぎ続ける生活が功を奏しているのか? どこのものより綺麗な体型をキープしている。綺麗なコバンザメを見てみたいという人にはオススメだ!!

エノスイにいるものは、どちらもコバンザメ(Echeneis naucrates)だが、コバンザメと呼ばれる魚には、10種類近い種類がいる結構マニアックな魚。
あまりいいイメージの魚ではないせいか? 注目度も低く、それがフィーチャーされることはほとんどない。種類ごとに好んで貼り付く対象も違っているらしい… 等々、調べてみれば面白そう。簡単に得られる情報はかなり少ないのがネックだけど。
同じような内容を以前も書いたような憶えもあるけれど、もう少し調べられたら、あらためてコバンザメの話をしてみたいと思います!!
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