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新生・伊豆三津シーパラダイス [水族館インプレッション]

伊豆三津シーパラダイスで珍しい深海ザメ、オロシザメが展示され、それを急ぎ見に行ったというのは、先日のブログでレポートした通り。
最近、あちこちの水族館でリニューアルが行われているが、三津シーパラダイスの水族館棟も一部改装が行われ、オレが行った時は、ちょうどリニューアルオープンを果たしたばかりのタイミングだったのだ。

三津シーパラダイスの水族館棟といえば、外で繰り広げられる華やかなショーとは裏腹に、暗く、静かでひっそりとしたイメージだった。
駿河湾の魚などが泳ぐさほど大きくない水槽が整然と並んだシンプルなレイアウト。魚そのものの魅力を楽しめる水族館として、オレは気に入ってた。
でも、ひっそり静かというのは、裏を返せば人で賑わってないということでもある。
それを打開するため? これまで以上に大幅な改装が行われていた。
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新しく作られた展示水槽は、駿河湾再発見ゾーンの名前通り、シーパラダイスの目の前に広がる駿河湾の魚たちの生態を分かりやすく見せることを目的としたもの。
そのため、特徴的な生態を持つ、それでいて誰でも知っているようなものがチョイスされているため、少なくともここには驚くような珍品はいない。
だが、夏場のTV番組なんかでやってそうな見せ方は楽しげで、知らない人の興味を引きつけるのだろう。
新しく初まれ変わった展示コーナーなのに、暗く落ち着いた館内の雰囲気の影響なのか、何となく落ち着いた感じ。せっかくの新コーナーなのだから、もっと飛び抜けたような楽しさ感が欲しいような気もした。でも逆に、暗く水槽だけが明るい館内だからこそ、落ち着ける部分もありそうだから、どっちが正解なのかはオレには分からないのだけど。
飛び抜けた楽しさは外のイルカや海獣のショーにたっぷり詰まっているのだし。

新設された水槽の中で、オレが気に入ったのは深場では赤い魚の色が消えることを紹介した海いろマジック水槽。
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水深が増すごとに赤い色が見えにくくなることを紹介した水槽で、暗くされた水槽の裏側に回り込むと、中にいる魚の姿がほとんど見えなくなる。
同様のコンセプトや展示を行っている水槽は他でも見たことがあるような気がするので、そこについては特に驚きはしなかったものの、水槽の中のシキシマハナダイの数の多さにはビックリさせられた。
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個人的に伊豆三津シーパラダイスといえばシキシマハナダイと、いうイメージがあるのだけど、そんなごく個人的な期待? に想像以上の規模で応えてくれていた。

また、同じ水槽に入っていたスミツキアカタチにもビックリ。
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赤いひょろ長い魚、くらいにしか思っていなかったものが、実は黄色いフレーク模様を持った綺麗な魚だということを知ったから。
赤い色こそしているものの、シキシマハナダイみたいな綺麗な魚であるという認識がなかったから、“こんな色が出るんだ!!”と驚かされた。
シキシマハナダイはもちろん、アカイサキとか、深い海域に住む魚は赤い体色に黄色い模様を持っているものが多い(気がする)が、それにもやはり、何かしらの理由があるんだろうね。それを眺める人間からすれば、綺麗!! と思うだけだけど。
とりあえず、スミツキアカタチの綺麗さを確認したければ、伊豆三津シーパラダイスに足を運ぶしかない。赤いだけのひょろ長魚というイメージを覆してくれるはずだ。

こんな具合にシキシマハナダイとスミツキアカタチには驚かせてもらったのだけど、その日の三津シーパラでもっとも深く印象に残ったのは、実は魚ではない。
オレが行った日の1週間前に産まれたというゴマフアザラシの仔。
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アザラシの仔は驚くほどのスピードで成長するから、もう白い毛はほとんど残っておらず、ゴマフ模様に変化しつつあったけれど、まったく新しいゴマフ模様の綺麗なことと言ったら…!! 真っ白な仔アザラシも可愛いけれど、個人的には白い毛が抜け落ちた直後、大人と同じ模様が出始めた頃の仔が一番可愛いと思う。
体はコロンコロンに丸くて、大きさも大人の1/3くらいしかない。白くはないけれど、顔つきはやはり生まれたての仔のそれだし、スキだらけ(平和な水族館だからかも知れないけど)の動きは、アザラシが特別好きでない人でも、ついつい顔がほころんでしまう。
三津シーパラダイスでアザラシの仔が産まれるのは数年ぶりのことらしいのだけど、3月の末頃はちょうどアザラシの出産シーズンに当たるのか、全国あちこちの水族館で小さなアザラシを見ることができる。
産まれて数日以内なら、白い毛に包まれたものも見られるので、この時期だけの可愛さを楽しみたければ、3月末頃はすぐに行動できるよう準備しておくことをオススメする。

新緑が眩しい季節だから、というのを差し引いても、今の時期の三津シーパラはオススメだ。ゴールデンウィークも終わり、アザラシの仔も大きくなってしまった今頃に言うのも何だけど(笑)
少なくとも水族館棟に関しては、この先しばらくはリニューアルされることもないだろうし、魚の国の入り口にそびえるサクラダイの水槽から先はガラリと変化。楽しげな水族館へと変貌を遂げている。
海獣のショーではいつ行っても楽しませてくれるから、それに加えて新しくなった水族館が、その楽しさをさらに満足度の高いものにしてくれるはずだから。
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コメント 7

pomu.

この飛び出た水槽はおもしろいですね~
ウォットにもありますが、なんだか魚が飛び出てくるような感じがして、見るたびにびっくりします
まさに「ぅおっと!」っと……言いませんが(笑)

ゴマフアザラシが非常にかわいいです!
うんうん 「スキだらけ」の動きってかわいいですよね

『おたる水族館のいきものたち』を手にしてからというもの
海獣たちへの愛に目覚めそうになっています
by pomu. (2011-05-15 14:12) 

真人屋

いつも見させてもらっておりますが、初コメです。よろしくお願いします。
実は震災のあった日にちょうど伊豆三津シーパラダイスに行っていまして、改装中の部分を眺めていました。
その時は沼津でも震度5だったので、改装は順調だろうか?
なんて思ってたんですが、すごくいい感じになったようで、
また行かなきゃな~って思わせていただきました!!
by 真人屋 (2011-05-15 19:58) 

ミストラル

>pomuさん

そうですよね。
普通なら見えない位置から見えたりしますもんね。
ひょっとすると、ウォットの名前もそこから思いついてたり…!?

ゴマフアザラシのちび、可愛かったです(笑)
神前さんの写真を見てると、海獣好きになってしまいそうですよね。
でも、実際はあんまり愛想がないから、魚の方がいいかな?
pomuさんの家の方なら、南知多ビーチランドに沢山の海獣たちがいますね。
機会があったら行ってみてください!!
by ミストラル (2011-05-16 23:38) 

ミストラル

>真人屋さん

ようこそ。
コメントをありがとうございます。
いつも見ていただいているとのこと、重ねてありがとうございます。

余所の水族館であの地震を体験してしまうなんて、ある意味貴重な体験でしょうか?
三津シーパラは地震の後も計画停電に翻弄されながら、
ちゃんと改装を終了させたようです。
スゴイですよね!!
でも、同じような時期にリニューアルした水族館がいくつもあって、
回る方は大変でしたが(笑)

by ミストラル (2011-05-16 23:42) 

ひろみく

既に、改装部をご覧いただいてたのですね!トイレも見ていただけたでしょうか?
by ひろみく (2012-04-29 02:06) 

ミストラル

>ひろみくさん

トイレはサクラダイの水槽の前の所、オットセイの海の売店前の2カ所には行ったことがあります。
と言っても、1年以上前の話ですけど。

トイレも何かしらの変化があったということでしょうか?
次は心して? トイレめぐりもさせてもらいます!!
by ミストラル (2012-04-30 00:45) 

ひろみく

サクラダイの水槽の前のトイレは、今年手を入れる予定です。オットセイの海のとこ、入り口売店の階段を下りたとこの2箇所はかなり変わったと思います。また、元の券売所に新設したトイレも結構良いと思います。シーパラでは、是非トイレめぐりを!
by ひろみく (2012-05-02 21:37) 

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