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究極のコミュニティタンク のとじま水族館のイルカの楽園水槽 [その他]

のとじま水族館で一番楽しい水槽は、イルカの楽園水槽である!! と断言する。

オレは魚好きだから、よほどのことやものでもない限り、水族館で印象に残るのは魚が主役の水槽であることが多いのだ。
それなのに、のとじま水族館ではいつもと事情が違っていた。
もっとも楽しいと思ったのは、イルカが主役の水槽だった。でも、その楽しさは、イルカや魚によるものではなかったんだけど…

かつて、水族館ナイトの礎となったイベントに参加した時のことだ。
そこに集まった水族館好きと、“どこの水族館がよかったか”というありがちな話をしていた時に、その場にいたひとりが「のとじまのイルカの水槽がよかった!! 両生類以外は全部入ってる水槽があって、それがすごく楽しい水槽なんですよ」と言っていたのを、この水槽を眺めながら思い出した。

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その時の話に出てきた水槽はもうないが、この“イルカの楽園”水槽は、その後継水槽としてより規模を大きくして07年にオープンしたもので、トンネル水槽としては日本最大の大きさなのだそうだ。
この水槽ではいつぞやのイベントで聞いたように、両生類以外、ほ乳類のイルカと魚類、爬虫類のウミガメ、鳥類のペンギン、そのすべてが一緒に暮らしていたのだ。もし、海に進出した両生類がいたなら、きっとこの中のメンバーに加わっていたに違いない。
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水槽内のほ乳類は時々、2種類になる。写真の奥の方にいるダイバーがその2種類め(笑)

魚とイルカが同居するトンネル水槽は八景島シーパラダイスにもあるから、それだけなら驚くには値しない。トンネルの規模も、確かに八景島のものよりもトンネルの長さは長いかも知れない。でも、径は小さく混雑すると少々キビしそうだ。
中にいるイルカはすべてカマイルカで、常にものすごい勢いで泳ぎ回っているので、何頭いたのかは分からない。でも、少なくとも8頭以上はいたように思う。
魚は八景島が色鮮やかな南国の魚が中心なのに対して、マダイやイシダイ、メジナなど、のとじまの周辺でも漁獲されるような種類が中心。イルカが泳ぎ回る水槽ということもあってか、擬岩などは小さく控えめ。そういう意味では魚を楽しむ水槽としては今ひとつな感がある。イルカが沢山いるのに、水深はさほど深くなく、そのイルカたちがあまりにも元気に泳ぎ回るからか、ちょっと窮屈そうにも見えた。

トンネルに進むとすぐに、八景島の水槽と同じようなものかと、何気なく眺めながら通り過ぎようとした時のことだ。
勢いよく泳ぎ回るイルカの中に、同じくらいの速さで泳ぎ回る、小さな何かが目に入った。
ペンギンだった。それも、どこにでもいるフンボルトペンギンだ。
陸上ではぺちぺち歩いているペンギンだが、水中では陸上の動きがウソみたいな素晴らしい動きを見せることはよく知られている。
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トンネル水槽では、まるで空を飛んでいるかのような姿が見られることで人気を集めているが、この水槽のペンギンは“飛んでる”なんていうレベルじゃない。
まるで魚雷みたいに、泳ぎ進んだ後に泡の軌跡を残しながら、イルカたちの合間を自在に縫っていく。体の小ささを活かして、イルカたちを翻弄しているようにさえ見えた。
そのスピードもさることながら、旋回性や急上昇、急下降、どんな高性能な戦闘機でも同じ動きはできないんじゃないか、そんな風にすら思えるほどの見事さなのだ。
ペンギンって、こんなに泳げるんだ!! って素直に驚いた。
水面付近に大きなイルカが速いスピードで泳ぎ回っていて、水底付近には群れをなした魚たちが大きな塊となってゆったりと動く。そんなイルカをうっとうしそうにマイペースで泳ぐウミガメ。それらの合間を、ペンギンが猛スピードで駆けめぐる。
少々大袈裟な表現だけど、そこにあったのはオレのイメージする宇宙空間だった。
イルカは大きな宇宙艦隊。魚たちは小惑星。ペンギンはスターファイターと言ったところだろうか?
スターウォーズのエピソードⅥで、反乱同盟軍がデススターと帝国艦隊に乗り込んでいくシーンとダブって見えた。
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楽しい!! そんな風に見え始めたこともあってか、ペンギンがたまらなくカッコよく見える。しかも、そのペンギンたちも飽きずにハイスピード航行を続けていて、見ているこちらの方が“疲れない?”と心配になったほど。

ペンギンは好奇心旺盛だが、意外と魚には興味を持たず、追いかけ回したりすることはほとんどしてなかった。まぁ、水槽内にいる魚のほとんどが、ペンギンに近い大きさがあるものばかりだったからかも知れないけど。
魚は追いかけないのに、自分よりはるかに大きなイルカを挑発して見せたり、それに対してイルカが避けるような泳ぎを見せると、それを追いかけるような動きを見せることも。
また、反応はないけれど、ウミガメに近づいて顔を覗き込んだりと、とにかく見ていて飽きさせないのだ。

この水槽が楽しく見えた最大の理由はペンギンなのは間違いないけど、そのペンギンがそんなに楽しく見えたのは、この水槽だからこそなんだろうと思う。
思いもよらない組み合わせによって、ペンギンの知らない魅力に気付かされた気がした。ペンギンがこんなにカッコよく、楽しそうに見えるのなら、どこの水族館でもイルカと一緒に飼えばいいのに、なんて思ったくらいだ(笑)
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ペンギンとは関係ないけど、こんな平和そうな光景も見られる。一緒にくつろぐ? カサゴとアオウミガメ。

のとじま水族館に行ったら、是非、このイルカの楽園水槽のペンギンたちに注目してみて欲しい。
きっと、オレが味わったような楽しさを味わえるはずだから。

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コメント 2

pomu.

楽しそう!!

横や足元ではなく、自分の上をびゅんびゅんと行き交うわけですね
自由に楽しそうに泳いでいる生き物たちを見ると、こちらも楽しくなってしまいそうです

カサゴとウミガメのツーショットなんて、なかなか見られないですよねー^^
by pomu. (2010-12-04 12:45) 

ミストラル

>pomuさん

楽しかったですよ、とても。
普段、オレの中では主役にならないイルカと、オマケ的存在のペンギンがこんなに楽しませてくれるとは!! みたいな意外性もあったかも知れませんが、
ずっと見ていても見飽きない水槽でした。

ウミガメもほとんどの水槽では邪魔くさい存在だったりしますが、
ここではイルカを嫌がってなのか? あまり積極的には泳ぎ回らないので、
こんな風に癒し系? キャラでした(笑)
by ミストラル (2010-12-06 21:16) 

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