SSブログ

魚の味覚 [ウチの水槽]

魚の餌の食べ方は、ほとんどの場合丸呑みが基本。
水面で待ちかまえていて、餌が投入された瞬間に丸呑みにするのだ。
中には、くわえたり、噛み砕いたりするものもあるけれど、それらも味わうためではなく、飲み込むための準備に過ぎない。
よく噛んで、味わって食べる我々人間からすると、とても味を楽しんでいるようには見えないのだけど、魚にもちゃんと味覚があるらしい。この言い方では不正確かも知れないけれど、味? を感じることはできているようなのだ。

例えば、ウチで飼っているナイルパーチ。
IMG_2748.JPG
こいつが結構なグルメ? なのだ。
餌には金魚や鯉など生きた小魚の他、ドライフード、鮮魚なども与えている。
同じ水槽で暮らしているオーストラリアバラムンディ、シルバーアロワナはドライフードを食べるけれど、ナイルパーチは絶対に食べないし、食べようともしない。
IMG_2752.JPG
後ろにいるのがバラムンディ。似たような魚なのに、ナイルパーチの方がグルメ? らしい。

これは肉食魚にはよくある話で、生き餌以外受け付けない魚は珍しくない。
だが、ウチの個体は生きていない餌も食べてくれるので、そこはまだ助かっている。
でも、アジしか食べないのだ。
スーパーでパックに入った豆アジを買ってくると、同じような大きさのイワシやサバが混じっていることがあるのだけど、アジと一緒にそれらを水槽に投入しても、すぐに吐き出してしまう。つまり、口に入れた瞬間、アジでないことが分かっているということ。

似たような話は他の魚にもある。例えば、ガー。金魚はよく食べるのに、鯉はあまり好みではないようで、生きているのに、今ひとつ反応がよくない。
鯉は金魚より骨が硬いため、金魚に馴染んだ魚では好まないことも少なくないらしい。

また、魚たちは食べるものの鮮度や状態にもうるさい。

馴染みの熱帯魚店で飼育中のピラルクーに、もらってきた鯉を与えたのだそうだ。
しかし、その鯉はずっと放置されていた非常に状態の悪いものだったらしい。
人の目から見ても、まずそうに見えたほどだったそうだが、案の定、食べなかったという。ピラルクーなんて、目の前に落ちてきたものなら、何でも反射的に食べてしまう、そんなイメージのある魚なのに……
確かに、ウチの魚たちも、痩せ細って死にかけた魚は、積極的に襲わないように思う。
実際、ピラルクーにもちゃんと餌の好き嫌いがあって、生きた小魚と、冷凍魚や切り身などを比べると、明らかに反応が違う。好きでない餌だと、すぐにお腹いっぱいになってしまうようで、すぐに反応が悪くなってくる。人と同じなのだ。

ウチでも似たような話があって、近所のスーパーで買ってきたニジマスを、タイガーショベルに与えたところ、くわえただけで吐き出してしまい、それ以後、水槽の底に転がったマスに近づきさえもしない、なんてこともあった。
ちなみに、このナマズ、グルメでも何でもなくて、ウチでは一番何でも食べる連中で、死んだ金魚なんかも喜んで食べてしまうようなヤツらなのだ。
マスは人間の食材として売られている鮮魚だったが、安売りで有名なスーパーだけに、鮮度に少々難があったのかも知れない。それ以前にも、そこで買ったアジをガーに与えたら、喰いがやけに悪いようなこともあったので、それ以降、そこでは魚を買うことはしていない。もちろん、自分が食べる分も含めてね。

もし、これを読んでいる方の中で、家で飼ってる魚に鮮魚や冷凍魚を餌に与えようと思っている人がいたとしたら、鮮度にはくれぐれもご注意を。
魚の健康や成長に悪影響を及ぼすだけでなく、そのものが無駄になってしまう可能性が高いからね。
たかだか魚ごときが食べるものに、なんて思う人がいたとしたら、それは違う。
考えてもみて欲しい。
海や川で暮らす魚たちほど新鮮な魚を食べてる人間なんて、いるはずないのだ。
何せ、生きた魚をそのまま丸呑みにしているのだからね。
それに比べれば、漁獲されて以降、少なくとも運搬、流通の時間が経過している人間用の鮮魚なんて、魚たちからすれば、どれも腐っているようなものなのだろうからね。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0