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海遊館のイタチザメ [サメ]

大阪出張のついでに、水族館に立ち寄ってきたというのは、前のブログでも書いた通り。水道記念館や、須磨海浜水族園にも行ったのだけど、そもそもの計画は海遊館だったのだ。
直前になって須磨に行きたくなってしまったから、少々無茶かとも思ったのだけど、ハシゴしてみた。
考えていたよりは遠かったけど、まぁ、時間的にも距離的にも何とかなる範囲。
遠くてなかなか行く機会のない水族館だけど、その気になればハシゴできることが実証されたワケだ。

海遊館での目的は、期間限定のタチウオの写真が撮りたかったこと(海遊館の深海水槽は明るいのだ)と、昨年、イトマキエイを見に行った時にはいなかったイタチザメ。
そういえば、オレが行ったすぐ後に、ジンベエザメも2匹になっていたんだっけか?
いろいろ変わった大水槽が見たかったのだ。
久しぶりに、世界でここだけにしかいないイトマキエイにも逢いたかったし。

さてさて、目的のイタチザメである。
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イタチザメは個人的には好きなタイプではないのだけど、飼育を受けつけにくい“飼えない”サメのひとつで、水族館で展示されることは滅多にない。常設展示されているのは、海遊館と美ら海水族館だけ(のはず)という、生きた姿がなかなか見られない種類なのだ。
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沖縄美ら海水族館のイタチザメ。大きさは海遊館のものより大きいのだけど、何だか覇気を感じない。

イタチザメというと、思い出されるのが沖縄などで定期的に行われているサメ狩りだ。
そこで駆除されてしまうサメの中で、もっとも数が多くて、大きいのがこのイタチザメだ。TVなどでよく“南海の凶悪人食い鮫を退治!!” みたいなキャッチで、駆除の様子が放送されているから、見たことがある人もいるかも知れない。

そういう映像を見ていると、いかにも強そうで、ものすごく危険な雰囲気。
鋸の歯のように縁がギザギザになった特徴的な形の歯(現行プリウスのヘッドライトみたい!?)で、何でも咬みちぎり、魚やイカはもちろん、海鳥からウミガメ、海獣まで何でも食べてしまう。実際、捕まった個体から、タイヤとか釘の入った樽、馬の骨とかが出てきたことがあるとか。
もちろん、人にとっても危険な種類で、カリブ海あたりでは、サメに関係する事故のほとんどは、このイタチザメによるものらしい。

そういう情報や映像などによって作られたイメージを前提に、水族館で飼われているものを見ると、ちょっとガッカリするかも知れない。
体はそこそこ大きいのに、どこか弱々しいから。
そこには凶悪な人食い鮫のイメージは全然なくて、むしろ、弱々しくすら感じるゆらゆらした泳ぎは、マスコミが作り上げたイメージとは大きくかけ離れている。
やはり、水槽の中では本来の姿のまま暮らすのは無理なのだろうか?
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でも、海遊館の個体は、これまで見たものの中では、一番元気もよさそうで、よく泳ぐ。
その性格はものすごく臆病なようで、自分より小さなサメや、他の魚と進路が重なった場合でも、よけるのはイタチザメの方。相手がイトマキエイやシュモクザメになると、反転して引き返してしまうし、ジンベエザメともなると、大急ぎで逃げていくほど。
海遊館にイタチザメが搬入されたと聞いて、同居の魚を食い散らかさないものかと心配したのだけど、むしろ、“ちゃんと餌、食べられてる?”と心配になってしまったほど。
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そういえば、3年前に油壺にいたイタチザメも、水槽を仕切って、他の魚たちと隔離されていた。
食い荒らしてしまうからかと尋ねてみたら、“他の魚と一緒にすると、萎縮してしまうから”とのことだった。
それを聞いて、“オイオイ、ウソだろ!?”なんて思ったものだけど、どうやら大袈裟ではなかったらしい。
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今は亡き油壺マリンパークのイタチザメ※参考

とはいえ、混泳水槽で本来の姿を取り戻してしまうのは、いろいろと問題もありそうだから、今のままでいいのかも知れない。
とりあえず、大きくなった姿が見たいから、このまま元気に育ってくれることを願うばかりだ。ついでに、同じ水槽で暮らす、他の魚を食い散らかさないことも、ね。
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