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鳥羽水族館のハリスホーク [その他]

鳥羽水族館の公式ホームページには、飼育スタッフによるブログ、“飼育日記”がある。
鳥羽水族館ホームページ
http://www.aquarium.co.jp/
毎日更新されるし、バックヤードで飼われているものなど、水族館を見に行くだけでは得られない情報も多いから、頻繁に覗いている。
チェックしていると、実際に行った時、見所の参考になったり、“飼育日記に書いてあったヤツはコレか!!”みたいな発見も多いのでオススメなのだけど、その飼育日記を読んでいて前々から気になっていたのが、“ピァー”などハリスホークのこと。

ハリスホークはモモアカノスリという和名を持つ南米の温帯域に生息する猛禽で、オオタカなどと同様、鷹狩りに用いられる。日本でも飼っている人がいるなど、捕獲や飼育が法律で禁止されている日本の鷲鷹よりも比較的馴染み深い? 種類だ。
それにしても、何故、水族館でハリスホーク? というのがものすごく不思議だった。
鳥類でもペンギンやペリカン、フラミンゴなど水鳥や水に依存した生活をしているものならともかく、ハリスホークは特別水とのつながりが強い鳥ではないからだ。
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アシカショーが終わり、屋上の通路を歩いていたら、腕にハリスホークを乗せて据え回し(見知らぬ人や周辺の環境に驚かず、腕の上でおとなしくしていられるようにするためのトレーニング)をしているトレーナーの人が歩いてくるのを見つけた。そこで早速、話を聞いてみると、それはそれは興味深い話が次から次へと飛び出てきた。
猛禽なんて、飼ってみようと考えたこともなければ、周りに飼ってる人がいたこともない。だけど、鷹狩りという古来から続く伝統文化を礎とした、様々なトレーニング方法等々、実に奥の深い世界。イルカやアシカなどの海獣類とも、犬とも、はたまた爬虫類などとも異なる独特の扱い方は、ただただ“へぇ~!!”と驚くしかできないことばかり。ただひとつ確実に分かったことは、オレが鷹を扱う人間としては不向きであるということくらいか。
それにしても、本来、水族館では必要ないはず? の鷹匠の技に通じてる飼育スタッフがいること自体、本当に驚き。まったく、尊敬しかできないよ!!
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据え回しをしていたのは、ピァーではなく、現在トレーニング中の個体。
飛ばすところも見せてもらえたのだけど、強風に煽られて、戻りが遅くなったときには、ものすごくドキドキした。

一番聞きたかった鳥羽水族館で鷹が飼われているワケは、鳥羽水族館ならではのアシカショーを作り出すことが目的だったのだとか。
鷹は“アボットショー”に登場し、観客の頭上を往復するというパフォーマンスを見せる。
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最後のショーの出番を終えたピァーは、メインの通路でフライトトレーニング。
通路の端と端に立った2人のトレーナーの間を行き来するというトレーニングだ。
訓練されているとはいえ、翼長1mを軽く越す猛禽が、観客の歩く通路を飛んで行く様はただただ大迫力。捕食者ならではのピリッとした空気感が作り出す雰囲気は、巨大なセイウチでも敵わないほどの緊張感がある。セイウチは体は大きくても、仕草は可愛いからね。
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それにしても、鷹の飛ぶ姿は、ホント、美しいね。
通路で飛んでるなんて、ものすごく非現実的な光景なのに、トレーナーの腕に向かって滑空してくる姿は飛行機そのもの。飛び立つ姿もたまらなくカッコいい!!
また、飛ばす時、受ける時のトレーナーのかけ声や、構え? も独特で、何かカッコいいなぁ、と、惚れ惚れしながら眺めていた。
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長い長い通路を持つ鳥羽水族館だからこそ可能なパフォーマンス。
言葉で聞くよりも、実際見ると驚くし、感動できる。水族館に期待していなかったパフォーマンスだけに、より一層ビックリできるし、感動できること間違いなしだ。
ショーの時間と被っているのが難点だが、これは是非、その迫力を自身で体感してみて欲しいと思う。
なお、通路でのトレーニングは毎日必ず行われているものかは分からないので、見てみたいと思う人は、確認してもらった方が確実だと思われます。

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