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イワシの群れの展示 [海の魚]

八景島シーパラダイスの大水槽が展示変更を行ったのだそうだ。
何でも、シロワニをメインに、5万匹のイワシを泳がせた、喰う、喰われるの関係性が再現された水槽なのだとか。
http://www.seaparadise.co.jp/news/001107.php
イメージとしては、昨日までシロワニとイワシが泳いでいた水槽をスケールアップしたような感じだろうか?
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リニューアル前のシロワニ&イワシの群れ。 

最近、イワシの群れを売りにした展示が増えているように思う。
前出のアクアマリンふくしまに始まり、名古屋港水族館のマイワシトルネード、それに続いて始まった八景島シーパラダイスのイワシイリュージョン。八景島はそれをさらにスケールアップするとのこと。
昔は水族館のイワシといえば、円柱形の水槽でグルグル回っているだけの退屈なものだったから、こうした傾向はいいことだと思う。イワシは食用魚としても高級になりつつあるそうだが、水族館の展示魚としての地位も随分上がったものだ。
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名古屋港水族館のイワシの群れ
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アクアマリンふくしまのイワシの群れ。マイワシ&カタクチイワシの連合軍。

だけど、こうした水槽の話を聞く度に思うのが、イワシの数がそんなに重要か? ってこと。
アクアマリンは2万匹、名古屋港は3万匹、リニューアル後の八景島は最多の5万匹になるのだとか。
アクアマリンに初めて行った時、2万匹の大群が作り出す迫力には確かに圧倒された。
でも、サメやマグロなど積極的な捕食者と一緒に飼われたイワシたちは、それを避けるように水面付近に群れてしまうばかり。しかも、数が多いから群れは巨大で、局所的には絶えず形が変わるものの、ひとつの群れとして見ると、群れの末端まで動きが伝達するスピードはどうしても遅くなるから今ひとつ面白くない。しばらく見ていると、銀色の大きな流れがうねっているようにしか見えず、まるで、天気が悪い日の雲のよう。つまり、ちょっと邪魔くさいものに感じてしまうのだ。
名古屋港でもそんな風に感じたし、やはり大水槽でイワシの群れを泳がせているアクアワールド大洗でも水面付近に固まるばかりで、見やすい位置には来てくれない。
まぁ、当のイワシたちからすれば、捕食者に襲われるリスクを減らしたいがための行動なのだろうし、元々イワシは表層域で生活している魚だから、仕方がない部分もあるのかも知れないけれど……
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アクアワールド大洗の大水槽のイワシ。サメの数が多く襲われるリスクが高くてイワシたちは大変。


大水槽のイワシの群れがそれほど素晴らしいものだと思っていないオレなのだけど、エノスイの大水槽のものはいいと思う。
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相模湾大水槽で暮らすイワシは、今となっては少なめの8000匹。
だけど、適度な大きさの群れは、めまぐるしく形を変え続け、まるでそのものが生きているかのような動きが楽しめる。
イワシの群れを積極的に襲う魚が少ないからか、群れは水面ばかりでなく、見えやすい中層域にもやってくるし、それでいながら、イワシを襲わない魚が近くを通るだけでも群れの形が変化するから見飽きないのだ。
そもそも、他の魚と一緒にイワシの群れを展示するのは、それが狙いのはずだが、数にこだわりすぎて、本来の狙いが曖昧になってしまっているのでは? みたいな気がする。

エノスイのイワシの群れが魅力的に見えるのは、水量に対してのイワシの数と、群れへの外からの影響とのバランスがいいからなのだろう。
水量:イワシの数のバランスがエノスイのものがベストと考えるなら、アクアマリンも八景島も(名古屋港もかな?)、1万2000匹くらいがちょうどいいということになる。エノスイよりも水槽内のレイアウトがシンプルなことを差し引いても1万5000匹くらいがベターなのでは? まぁ、これはオレの勝手な推測なのだけどね。

これまでにないスケールの八景島の5万匹のイワシ。
それがどのくらい魅力的なのか、それとも、これまでのイワシの群れ展示と変わらないものなのか。
またまた見に行かなくちゃいけないものが増えちまったよ。
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