最高のアザラシ展示は? [鰭脚類]
最近、ゴマフアザラシ(の展示)が熱い。
しながわ水族館のアザラシ館に続き、八景島のふれあいラグーンなど、ゴマフアザラシを立体的に見せる新しい展示プールがオープンしている。
そのきっかけになったのは、間違いなく旭山動物園の大成功だろう。
同じ動物でも、どう見せるかによって、その印象は全然違ったものになる。
ありふれた動物でも、見せ方次第ではとても魅力的な展示になるし、その逆にもなるということを証明してみせたのだ。
旭山はありふれた動物であるゴマフアザラシを、客の呼べる動物へと昇華させた。
つまり、ありふれた動物で、新しい鉱脈を掘り当てた。
当然、2匹目のドジョウを狙うところが出てくると思ったけれど、やっぱり出た。
それが上記の2館だ。
ふれあいラグーンなんて、まったく同じチューブトンネルがあったりして、節操ねぇなぁ、という感じ。まぁ、エプソン品川の例を見るまでもなく、それが西武系水族館のやり方なのかも知れないけど、個人的にはどちらの施設も評価しない。というかしてはいけない気がしている。
オレが今まで行ったことのある全国の30の水族館の中で、もっとも素晴らしい(とオレが思った)アザラシ展示をしているのは、箱根園水族館だ。
自然な雰囲気の岩組みプールの中を、とても楽しそうに泳ぎ回るアザラシたちがとても魅力的に見えて、それまで可愛いと思ったことのなかったバイカルアザラシが可愛く見えたほど。
しかし、昨日、アクアマリンふくしまに行って、箱根園のアザラシ展示No.1の座がちょっと揺らいでいる。
アクアマリンふくしまでは、2頭のゴマフアザラシを潮目の海水槽で飼育、展示しているが、一緒に沢山の魚などが入っている。
餌をもらっているとは言え、魚食性の動物を魚と一緒に飼えば、当然、捕食されてしまうものも出てくるワケで、それを良しとしているアクアマリンの姿勢に、まず拍手を送りたい。
アザラシプールとしては最高に広くて深い570tの容量の水槽を自在に泳ぎ回る2頭のアザラシ。それだけでも魅力的に見えるのだけど、ここではもっと魅力的に見える瞬間がある。
他でもない、捕食の瞬間だ。
一緒に入っているイワシやニシンを追いかけ、捕まえて食べてしまうのだけど、その瞬間はほのぼのとしたアザラシのイメージが覆されるほどのシャープさと、緊張感が見て取れる。
アザラシってこんなに速く泳げるんだ!! と、あまりの俊敏さに驚かされた。水中での彼らは、自在にどころか、ひらりひらりと身を翻し、逃げまどうイワシを追い詰め、捕まえるのだ。
何となく鈍重なイメージのあるアザラシ。泳ぐ魚なんてホントに捕まえられるのか? どこか半信半疑な部分が、すべて解消された。
餌となる魚と同居しているとはいえ、アザラシたちはちゃんと餌ももらっている。
だから、ハンティングは食欲を満たすためと言うより、遊び半分でやっているようで、捕まえたはいいが、食べる前に逃がしてしまうことも多く、水槽内には半死のイワシが数多く漂っている。
それらの体には生々しい噛み傷が刻まれており、あらためてアザラシが肉食獣であることを意識させられる。
恐らく、毎日沢山の犠牲が出るのだろう。掃除に潜ったダイバーは何匹ものイワシの死骸を拾っていた。
捕食の瞬間。そして半死のイワシ。
そこには取った取られたの命のやりとりがあり、可愛いアザラシが、ちゃんと補食性の肉食獣の顔を見せる。
真のゴマフアザラシの姿というのは、これなんだろうな。
そんなアザラシの姿が見られる水族館は、きっとここだけだろう。
凄いと思った。アザラシがどんな動物か理解するなら、ここ以上の施設は存在しないと思う。
野性的な面が見える反面、可愛さを求めるなら他の水族館の方がいいと思う。
しながわ水族館のアザラシ館に続き、八景島のふれあいラグーンなど、ゴマフアザラシを立体的に見せる新しい展示プールがオープンしている。
そのきっかけになったのは、間違いなく旭山動物園の大成功だろう。
同じ動物でも、どう見せるかによって、その印象は全然違ったものになる。
ありふれた動物でも、見せ方次第ではとても魅力的な展示になるし、その逆にもなるということを証明してみせたのだ。
旭山はありふれた動物であるゴマフアザラシを、客の呼べる動物へと昇華させた。
つまり、ありふれた動物で、新しい鉱脈を掘り当てた。
当然、2匹目のドジョウを狙うところが出てくると思ったけれど、やっぱり出た。
それが上記の2館だ。
ふれあいラグーンなんて、まったく同じチューブトンネルがあったりして、節操ねぇなぁ、という感じ。まぁ、エプソン品川の例を見るまでもなく、それが西武系水族館のやり方なのかも知れないけど、個人的にはどちらの施設も評価しない。というかしてはいけない気がしている。
オレが今まで行ったことのある全国の30の水族館の中で、もっとも素晴らしい(とオレが思った)アザラシ展示をしているのは、箱根園水族館だ。
自然な雰囲気の岩組みプールの中を、とても楽しそうに泳ぎ回るアザラシたちがとても魅力的に見えて、それまで可愛いと思ったことのなかったバイカルアザラシが可愛く見えたほど。
しかし、昨日、アクアマリンふくしまに行って、箱根園のアザラシ展示No.1の座がちょっと揺らいでいる。
アクアマリンふくしまでは、2頭のゴマフアザラシを潮目の海水槽で飼育、展示しているが、一緒に沢山の魚などが入っている。
餌をもらっているとは言え、魚食性の動物を魚と一緒に飼えば、当然、捕食されてしまうものも出てくるワケで、それを良しとしているアクアマリンの姿勢に、まず拍手を送りたい。
アザラシプールとしては最高に広くて深い570tの容量の水槽を自在に泳ぎ回る2頭のアザラシ。それだけでも魅力的に見えるのだけど、ここではもっと魅力的に見える瞬間がある。
他でもない、捕食の瞬間だ。
一緒に入っているイワシやニシンを追いかけ、捕まえて食べてしまうのだけど、その瞬間はほのぼのとしたアザラシのイメージが覆されるほどのシャープさと、緊張感が見て取れる。
アザラシってこんなに速く泳げるんだ!! と、あまりの俊敏さに驚かされた。水中での彼らは、自在にどころか、ひらりひらりと身を翻し、逃げまどうイワシを追い詰め、捕まえるのだ。
何となく鈍重なイメージのあるアザラシ。泳ぐ魚なんてホントに捕まえられるのか? どこか半信半疑な部分が、すべて解消された。
餌となる魚と同居しているとはいえ、アザラシたちはちゃんと餌ももらっている。
だから、ハンティングは食欲を満たすためと言うより、遊び半分でやっているようで、捕まえたはいいが、食べる前に逃がしてしまうことも多く、水槽内には半死のイワシが数多く漂っている。
それらの体には生々しい噛み傷が刻まれており、あらためてアザラシが肉食獣であることを意識させられる。
恐らく、毎日沢山の犠牲が出るのだろう。掃除に潜ったダイバーは何匹ものイワシの死骸を拾っていた。
捕食の瞬間。そして半死のイワシ。
そこには取った取られたの命のやりとりがあり、可愛いアザラシが、ちゃんと補食性の肉食獣の顔を見せる。
真のゴマフアザラシの姿というのは、これなんだろうな。
そんなアザラシの姿が見られる水族館は、きっとここだけだろう。
凄いと思った。アザラシがどんな動物か理解するなら、ここ以上の施設は存在しないと思う。
野性的な面が見える反面、可愛さを求めるなら他の水族館の方がいいと思う。
2008-04-25 01:26
nice!(0)
コメント(0)
トラックバック(0)
コメント 0